2019年10月、記録的大雨と暴風を伴った台風19号が日本列島を襲いました。この大型台風が上陸する可能性が生じた頃から、国内では「命を守る行動」を呼びかける報道が連日なされ、多くの人々が危機感を胸に対策を取ったことと思います。

私も被災する可能性が十分にあったことから、防災グッズを見直し、必要なものを買い足し、最新情報を追い続けました。
- 台風が来る前にすべき情報収集とは?
- 赤ちゃんがいる家庭での防災対策とは?
- 災害時にあって良かったベビーグッズは?
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当ブログでは、台風19号による影響を受けた経験をもとに、災害時に必要なベビーグッズや具体的な対策について詳しく紹介したいと思います。
台風19号による恐怖体験
台風19号が想像もつかないような勢力を持って近づいてくることに、乳児を抱える母としては不安や戸惑いを隠せませんでした。とにかく出来る限りの準備を行い、自分ではまだ何もできない小さな赤ちゃんを守ることに必死でした。

洪水ハザードマップによれば、私が住む場所は浸水想定区域に該当します。浸水深としては0.5〜3m、マンション住まいで我が家は3階にあるので直接的な水害を被る可能性は低いものの、東日本大震災のように想定外のことが起こり得るのが自然災害です。
ライフラインが途絶える可能性も十分にあったことから、ニュースを目にする度に危機感を募らせました。

結果として我が家は無事で、マンションも大きな被害を受けることはありませんでしたが、周囲の住宅は浸水し、最寄駅を中心に大規模な冠水が起きてしまいました。近くの川が氾濫したというニュースを見た時は、どうなることかと気が気ではありませんでした。
台風が去って数日が経っても、周りには停電や断水に悩んでいる人がたくさんいます。スーパーやドラッグストアは品薄状態が続き、必要なものが手に入りにくい状況です。
今回たまたま被災しなかったというだけで、次もそうであるかは分かりません。やはり、防災に対する意識と日頃の備えが重要であることを痛感しました。
災害が来る前に必要な情報収集
災害から身を守るためには、正確な情報収集と冷静な判断力・行動力が必要になります。

災害リスク情報・ハザードマップ
各自治体が防災情報やハザードマップを公開しているので、日頃からこまめにチェックしておきましょう。自分が住んでいる地域だけでなく、仕事も含め頻繁に行き来する場所がどういった特徴を持つか、把握しておくことも大切です。
ハザードマップトータルサイト
各市町村が作成したハザードマップにアクセスすることもできますが、場所(住所など)を入力して検索することで災害リスクの情報やその土地の特徴・成り立ちを地図に重ねて表示してくれます。
重ねるハザードマップはこちら
▼ ▼ ▼ハザードマップトータルサイトを見る
NHKニュース・防災アプリ
災害・気象情報や避難情報、ライブカメラを利用したリアルタイム情報など、様々な機能を持つNHKのアプリです。
NHKニュース・防災アプリはこちら
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ただし、台風19号が上陸してから翌朝までは、非常につながりにくい状況になりました。私の場合は、アプリを起動してもなかなか必要な情報に辿り着けないほど重く感じたので、結局は次に紹介するWEB版を頼りにしました。
NHKニュースWEB 防災・減災情報
最初に地域設定をすることで、アプリと同じような情報を入手することができます。WEB版はこちら。
SNSを活用した情報収集
twitterのキーワード検索・ハッシュタグ・トレンドを活用することで現場のリアルな声を含む幅広い情報を入手することができます。
しかし、誤情報が紛れていることも少なくありません。正確な情報を取捨選択し、冷静な判断をすることが大切です。
たとえば台風19号の場合、実際に氾濫していない川が氾濫したという情報が拡散されました。
台風が来る前に行う安全対策
室内外の安全対策をしっかり行いましょう。台風に伴う強風は、地震のように窓やインテリアを揺さぶることもあります。
マンション住まいの私が実際に行った安全対策は以下の通りです。
- ベランダの物干し竿は下ろし、風で飛ばされそうなものは室内に移動させる。
- 飛散防止フィルムを窓に貼る。
- すべてのカーテンを下ろす。
- 室内のインテリアや大型家電に地震対策を施す(転倒防止棒など)。
物干し竿やプランター(植木鉢)が飛ばされてしまうと、自分たちだけでなく周囲の人々にも危害を加えてしまいます。物干し竿は忘れがちなので、特に気をつけてください。
また、飛来物が飛び込んでくる可能性も踏まえて、カーテンやブラインドはすべて下ろしておきましょう。

室内のインテリアには以前から耐震対策を行っています。

私が愛用しているのは、楽天ランキング1位を獲得したアイリスオーヤマの家具転倒防止伸縮棒です。
赤ちゃんの安全を守るために
寝室の安全対策を念入りに行いましたが、それでも心配は尽きないものです。

娘が眠くなった時は、窓から一番遠く、万が一家具が転倒しても影響を受けない場所に寝かせました。そして何かが起きてもすぐに確認できるように、寝室は照明を付けて真っ暗にはせず、すぐそばに懐中電灯を置いておきました。
台風が来ると赤ちゃんが泣く?
ネット上でも、「悪天候の日は子どもの機嫌が悪くなる」・「台風が来ると謎のグズり泣きが始まる」といった悩みやその対処法をたくさん見かけます。
子どもも大人も含めて、気圧の変化が体調に影響を及ぼすことは周知の事実ですが、大型台風ともなれば窓を揺さぶるほどの強い風にビクビクしてしまう赤ちゃんも少なくないでしょう。
ほとんど泣かない娘が、泣いた夜
台風19号が訪れた約1ヶ月前、千葉県を中心に甚大な被害をもらたした台風15号が関東地方に上陸しました。

この時、まだ0歳だった娘は明らかにいつもとは違う様子で、室内まで響く雨や風の音に珍しくグズり始めました。「一人ねんね」を習得していたにも関わらず、私がそばから離れると後追いをして泣き、携帯の緊急速報が鳴る度にビクビクしていました。
夜泣きの経験がない娘も、この時ばかりは違いましたね。この反省を踏まえて、台風19号が来た時には対策を練りました。
娘の恐怖心を取り除くためにしたこと
大雨強風がピークを迎えたのは、ちょうど娘が寝る時間帯でした。この日は無理に寝かせようとせず、少し夜更かしを楽しむように寄り添いました。
- 私の携帯は緊急速報を通知オフにし、パパの携帯をオンにした。
- 私は寝室で娘と幼児番組を見ながら過ごし、パパはリビングでNHKを見た。
- テレビを見たりおもちゃで遊んだりして、娘の眠気が限界に達するまで体力を消耗させた。
私は娘と過ごしながらも、パパとは別のサイトやSNSでの情報は追い続けました。
本来、赤ちゃんが質の高い睡眠を獲得するために夜更かしをするというのは逆効果だと言われています。「疲れさせるとぐっすり眠る」と思う方も多いですが、入眠時間が遅れると興奮してしまい、逆に眠りが浅くなるそうです。
赤ちゃんの睡眠の質を高める方法については、Newsweek日本版が有益な情報をまとめています。詳しくは別記事をご覧ください。
しかし、この時ばかりは例外です。夜明けに一度起きてしまいましたが、結果的に前回のようにグズることなく、安心した様子で眠ってくれました。
台風到来時にあって良かったベビーグッズ
災害対策は日頃から入念に行っていました。赤ちゃんがいる家庭で必要なものの詳細は、こちらの記事をご覧ください。
防災グッズや備蓄品は、以下の3つに分けて用意しておきました。
- 防災リュック:
緊急避難する時に携帯するものをまとめます。食料品・日用品は約2日分。 - 防災スーツケース:
避難所などへ追加で持参するものをまとめます。食用品・日用品は約5日分。 - 備蓄品:
ライフラインが途絶えた場合に生活できるように準備します。食料品・日用品は約10日分。
台風直撃に備えて、冷蔵庫・冷凍庫はパンパンになるまで食料品を買い足し、作り置き(離乳食含む)もたくさんしておきました。
家族には「そんなに必要!?」と驚かれるほどでしたが、台風が去った後もしばらく買い物はできない状態だったので、十分すぎるほどの備えがあって本当に良かったと思います。
パン・カップ麺・レトルトカレーなどは、台風上陸予定の前日にはどこにも並んでいませんでした。直前に慌てたところで必要なものを買い足すことができないかもしれません。日頃から意識して準備しておきましょう。
その他、災害時にあると役立つベビーグッズを紹介しましょう。
使い捨ておむつ替えシート
防水加工が施された使い捨てのおむつ替えシートです。

外出時に愛用しているものですが、避難を余儀なくされた場合も色々な場面で役に立つと思いました。
薄くてかさばらないので、何枚持ち歩いても大丈夫です。一度のおむつ替えで汚れてしまっても、予備があれば安心ですよね。
和光堂 栄養マルシェ弁当シリーズ
和光堂の箱入りベビーフードです。使い捨てスプーンも付いているので、これがあれば赤ちゃんの離乳食も安心です。
他社も同じような箱入りの商品を販売していますが、スプーンが付いていないものが多いです。確認してから準備・購入しましょう。
保存食向きの「やさいパン」
生後10ヶ月から食べられるパンです。

賞味期限が長いので保存食として向いています。小腹がすいた時や子どもがパンを食べたいという時に便利です。
赤ちゃんのための栄養補助食品
赤ちゃんの順調な発育発達のためには、十分な栄養補給が欠かせません。災害時に備えて用意するおやつは、少しでも栄養価の高いものを選びたいですね。
私は、鉄が強化されたビスケットを多めに用意しておきました。
大型台風が来る前にすべきこと
災害に対する備えとしては日頃から心がけることが大切と言われますが、今回の経験でその重要性を痛感しました。
家族でフローチャートを共有する
災害時に備えて、どのような状況の場合どのように行動すべきかを家族で共有しておくことが大切です。
私たちは自宅から一番近い指定避難所についてもハザードマップや土地情報で調べておきました。
- 避難する場合の避難所はどこ?
- どのタイミングで避難する?
- 避難所の現在の状況は?
私たちの場合、台風19号が上陸する前から、近所の避難所はすでに満員状態だという情報を得ていました。ハザードマップ上では、マンションと避難所(自宅から徒歩数分)の海抜も浸水深も大きな違いがありませんでした。
そして、我が家が3階にあることを考えると、自宅で待機した方が色々な面で安心かと思いました。
そのため、家族で話し合った結果、以下のような意見にまとまりました。
- 自宅で待機。
- ◯◯川が氾濫あるいは周辺の道路が冠水したらマンションの最上階に避難(階段・エレベーターで移動可)。
- 緊急警報・マンションの異変・ライフラインの遮断など、状況に応じて避難所もしくは違う場所への避難を検討。
これが正解であるかは専門家の意見を聞きたいところですが、少なくともフローチャートを事前に確認しておくことで、家族でスムーズに適切な行動を取ることができると思い、不安も多少は軽減しました。
ローリングストック法で備蓄する
私が実践しているローリングストック法とは、「緊急時に備えて3日〜1週間分の保存食を用意し、賞味期限が近づいてきたら使用する。そして、使った分を補充する」というものです。
保存食といっても、特別なものばかりではありません。日頃から使用するツナ缶やサバ缶、野菜であれば根菜類は日持ちするので多めに購入しても大丈夫です。市販のベビーフードもたくさん買い置きし、古いものから外出時に食べさせます。
台風が来る前にスーパーがガラガラになった
それ以外にも、普段から必要なものは買い揃えておきましたが、上陸予定の前日に何となく不安になり、液体ミルクとベビーフードを買い足しに行こうと思い立ちました。
しかし、近所のスーパーやドラッグストアではすべての液体ミルクが売り切れとなっており、開店後わずか一時間という時間帯にも関わらず、在庫もすべて無くなったということでした。
他にも、水・ベビーフード・パン・レトルトカレーなどは残っていませんでした。ストックがあったので問題はありませんでしたが、防災対策は早め早めが重要であることを改めて実感しました。
自分自身の準備も怠らない
子どもがいると、自分のことが後回しになりがちですよね。しかし小さな命を守るためには、体力・気力も必要です。
私は、被災したとしても少しでも長く母乳が出るように、台風が来るという日はご飯をたくさん食べました。食べ過ぎて少し気持ちが悪くなってしまったという反省もありますが、そのくらい必死だったと思います。
その他、メガネやコンタクトレンズがなければ育児にも影響が出るほど視力が悪い私は、メガネが破損したり紛失したりする可能性を踏まえ、ワンデータイプのコンタクトをたくさん用意しておきました。

何も起きないことを祈るばかりですが、防災大国と言われる日本で暮らす以上、「命を守る行動」は意識せざるを得ません。赤ちゃんがいる家庭では特に大変だと思いますが、何かあってからでは遅いので、早め早めの対策を心がけましょう。
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