マタニティライフを快適に過ごしたいと思う妊婦さんにとって、「妊娠中のスポーツジム通いはOKなのか?」という疑問があるでしょう。
マタニティスイミングやマタニティヨガなど、妊婦さん向けのクラスは増加傾向にありますが、個人でジム通いを楽しんでいる女性はどんなことに気をつければいいのでしょうか?
妊娠中に運動するなら…
- ジム利用は規定に従う
- 負荷や強度を適切に管理
- 妊娠中であることを忘れない
- プロテインは主治医に相談
私自身も妊娠中は、産院の許可を得た上で臨月までジムに通っていました。
その後は出産当日まで自宅でトレーニングに励みましたが、おかげで出産も産後の回復もとてもスムーズだった気がします。
現在はCOVID-19の影響もあるため、感染予防は徹底しましょう。大勢の方が集まるジムの利用は、主治医や家族としっかり話し合ってから決めて下さい。
というわけで、妊婦さんが運動する上で知っておくべきことをまとめたので、参考になれば嬉しいです。


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妊婦がスポーツを行うための条件
妊娠中の女性はスポーツを行う前に、必ず産科医に相談し許可を得るようにしましょう。
それまで順調だったとしても、子宮頸管の長さを測り早産の徴候がないかを確認するなど、日常生活以上の負荷をかけることに問題がないかを診察してくれます。
スポーツの実施条件:
- 妊娠の経過が順調であること。
- 過去の妊娠において、早産や反復する流産がないこと。
- 単胎妊娠であること。
- 原則として、妊娠12週以降であること。
一方、妊婦スポーツの安全管理指針の方には、運動の実施条件として妊娠16週以降と記載されています。
マタニティクラスを開講しているジムやスイミングスクールでは、参加条件として医師による証明書(妊娠経過証明書)・同意書の提出を義務付けています。参加を希望する際は、あらかじめ施設と産院に確認しておきましょう。
ただし、妊娠中の体調には個人差があります。基準はあくまで参考程度とし、無理のない範囲で行ってください。
妊婦はジムの利用を許可されるのか
妊婦を対象としたクラスやレッスン参加ではなく、個人としてフィットネスジム(スポーツジム)を利用する場合、施設側がそれを受け入れてくれるのか、あらかじめ確認しなければなりません。
◯ | ゴールドジム (2019年より可) |
---|---|
△ | ティップネス (妊娠経過確認書等の提出) |
× | コナミスポーツ ジェクサー |
トラブルを防ぐためにも、妊娠が発覚した際には個人の判断で利用を継続するのではなく、施設側にきちんと確認を取るようにしましょう。
妊婦がスポーツを行うときの注意点
スポーツ(運動)が許可された場合でも、体調が不安定になりやすいのが妊娠生活です。
日々のコンディションに留意し、無理のない範囲で楽しみましょう。
妊婦がスポーツを行う環境
極端な体温上昇は胎児にも影響を及ぼすことが懸念されます。
- 真夏の炎天下に戸外で行わない
- 陸上のスポーツは、平坦な場所で行う
真夏日の妊婦さんは、筋肉量の多い男性よりも上半身が熱くなりやすいというサーモグラフィーの検証結果もあります。
熱中症・脱水症状・夏バテには特に気をつけて下さい。

また、妊娠すると体型の変化に伴い、重心も移動しバランスを取りにくくなります。
お腹が大きくなることで足もとが見えにくくなるため、転倒の危険性が高まります。スポーツを行う際には、平坦な場所で転ぶことのないように注意しましょう。
その他、風邪やインフルエンザ、風疹などが流行している時期に多くの人が集まる環境に赴くことで感染のリスクも高まります。冬場は特に気をつけたいですね。
運動時に限らず、母子の健康が第一であることを忘れずに行動しましょう。
妊婦が行えるスポーツの種類
産婦人科診療ガイドライン -産科編2017によれば、妊娠中のスポーツは以下の3つに大別されます。
種目 | 備考 | |
好ましい スポーツ |
ウォーキング・エアロビクス・水泳・エアロバイク・ヨガ・ピラティス・ラケットスポーツ | |
好ましくない スポーツ |
ホッケー・バスケットボール・ボクシング・レスリング・サッカー・ホットヨガ・ | 接触や外傷の危険が高い |
危険な スポーツ |
体操競技・乗馬・重量挙げ・スキー・スケート・ハングライダー・スキューバダイビング・激しいラケットスポーツ | 転びやすく外傷を受けやすい |
妊娠中は、アンバランスな種目や人と接触するスポーツ・競技性の強いスポーツは避けるべきですね。
有酸素運動かつ全身運動で、楽しく継続できることが望ましい。
妊娠前から行っているスポーツに関しては、基本的に中止する必要はないが、運動強度は制限する必要がある。
競技性の高いもの・腹部に圧迫が加わるもの・瞬発性のもの・転倒の危険があるもの・相手と接触したりするものは避ける。
妊娠16週以降では、あお向けになるような運動は避ける。
ママはお腹の赤ちゃんにたっぷりの酸素を届ける必要があるので、マタニティスポーツとして有酸素運動が推奨されています。
子宮が大きくなってくると、下大静脈が圧迫されて仰臥位低血圧症候群になる可能性があります。
特に妊娠後期は、あお向けになるような運動は避けるようにしましょう。
なお、マタニティスイミングの場合は浮力が働くため、背泳でも問題ありません。
妊娠中のウエイトトレーニングは?
妊娠前から筋力トレーニングを行っていた場合、妊娠後も実施可能ですが、息を止めることのないように気をつけましょう。
負荷としては、「低負荷×高回数」で行うのが良いかと思います。(例:20回×3セットなど)
ボディメイクや筋力アップをメインの目的とせず、運動不足解消や体力維持・可動域訓練などにフォーカスを当てて、無理のない範囲で行って下さい。
妊婦がスポーツを行う際の運動強度
自覚的な運動強度として、「ややきつい」以下が望ましいとされています。
心拍数なら150bpm以下にしましょう。
カナダ産婦人科学会(SOGC)・カナダ運動生理学学会(CSEP)は、妊娠中の適切な心拍数として以下の数値を推奨しています。
20歳未満 | 140〜155回/分 |
---|---|
20〜29歳 | 135〜150回/分 |
30〜39歳 | 130〜145回/分 |
40歳以上 | 125〜140回/分 |
妊婦がスポーツを行う時間帯
午前10時〜午後2時の間が望ましいとされています。
正常な妊娠経過であっても、子宮の収縮は起こります。子宮収縮の日内変動や陣痛発来周期を検討すると、子宮収縮出現頻度が比較的少ない10時〜14時頃が、妊娠中の運動に適していると考えられているそうです。
※妊婦日常生活の子宮収縮におよぼす影響に関する研究. 日産婦誌
※妊産婦のためのスポーツ医学. 朝倉書店
ただし、妊娠中の体調には個人差があります。これはあくまで参考程度とし、心身ともに調子が良い時間帯を選んで行ってください。
妊婦がスポーツを行うときの服装
妊娠中は、動きやすく通気性に優れたウエアを着用しましょう。
お腹だけでなく、身体を締めつけるものは避けるべきです。不適切な衣類により、熱がこもったり、血流が悪くなったり、悪心を誘発することのないように気をつけて下さい。
私の場合は、旦那さんのウエアを借りることもありましたが、やはりサイズが合わないことと、見た目を気にするようになり(笑)、マタニティ用のトレーニングウエアを購入することにしました。
スウィートマミーのトレーニングウエア
おしゃれなマタニティウエアで人気のスウィートマミーでは、妊娠中の女性が着用できるトレーニングウエアも販売しています。
ウエストを調整できる仕様になっているので、産後も長く使えてとても便利です。
私のおすすめは、伸縮性抜群のマタニティレギンスと上質なスウェット素材のパーカー&パンツセットです。
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妊婦が運動を中止する基準
以下のような症状が現れたら、医師に連絡し、運動の継続・中止について相談するようにしましょう。
- 立ちくらみ
- 頭痛・胸痛
- 呼吸困難
- 筋肉疲労
- 下腿(膝下)の痛みあるいは腫脹
- 腹部緊満・下腹部重圧感
- 子宮収縮
- 出血
- 胎動の減少・消失
- 羊水流出感
その他、「いつもと違う」と感じるようなことがあれば、自己判断で済ませずに必ず専門家に相談してください。
妊婦がスポーツを行ったあとの注意点
体調に異変がないか確認しましょう。
胎動が減少していないか観察しましょう。
クーリングダウンをしっかり行いましょう。
十分な水分補給を心がけましょう。
妊婦のプロテイン摂取
食事の上でも制限の多い妊婦さんにとって、口にするものにはとても気を遣いますよね。
トレーニング時だけでなく、日々の栄養補給としてもプロテインを摂取する女性が増えている中、果たして妊婦がプロテインを飲んでも良いのか疑問に思う人もいるでしょう。
プロテインはたんぱく質なので、原則として摂取を中止する必要はありません。しかし、念のため主治医に確認の上、過剰摂取にならないように気をつけましょう。
プロテインの適正量は体格や運動量によって変わってきます。
妊婦さんは蛋白尿が出やすくなるので、妊婦健診の尿検査で指摘された場合は特に注意してください。

妊婦がスポーツジムを利用するメリット
妊婦さんが継続してトレーニングできる環境は少ないのが現状ですが、ジムでの運動にはいくつかのメリットもあります。
天候に左右されず運動ができる
安定期以降は体重管理のためにも適度な運動が推奨されていますが、たとえウォーキングであっても猛暑日や冷え込みの厳しい真冬に屋外で行うべきではありません。
施設内なら、季節や天候に関係なく快適な空間で身体を動かすことができます。

運動前後に血圧や心拍数の測定ができる
通常のジムエリアには血圧や心拍数を測定できる機器が用意されています。
運動前後はもちろん、日々のコンディションをチェックする意味でも役立つでしょう。
運動のバリエーションが広がる
自宅では行えない様々なトレーニングを実施できます。
むくみや腰痛など、妊娠中は様々な症状と向き合う必要がありますが、それらに応じて運動内容を変更することで症状の改善に繋がることもあるでしょう。
気分転換になる
産休以降は社会との接点が少なくなりがちです。外に出ていつもとは違う環境で身体を動かすことで、心身のリフレッシュにもなるでしょう。
体調と相談しながら、運動を上手に取り入れたいですね。

妊娠中の運動不足を解消しよう
妊娠初期はつわりの症状が重く、安静にしていることが多かった私ですが、体調が落ち着いた妊娠中期以降はジム通いを再開しました。
- 腰痛やむくみに悩まなかった
- 心身ともにすっきりした
- 体重管理がしやすくなった
- 出産のための体力を維持できた
産後はしばらく動けないですし、育児もあってジム通いは難しくなるので、自由に動ける間に思い切り汗を流せたのも良かったですね。
ゴールドジムは妊婦利用可能になった
私は長年ゴールドジムに通っていましたが、当時(2018年)は妊婦の施設利用が許可されていませんでした。
そのため、残念ながら退会という選択をしましたが、現在は妊娠中の女性でも利用できるようになったそうです。
女性のトレーニング熱が高まりつつある昨今、妊娠した後も継続して通うことのできる環境が整備され始めたことを、大変嬉しく思います。
公共施設は妊婦利用可能?
私がゴールドジムを退会した後は、就業後に勤務先でトレーニングをしたり、公共施設のトレーニングルームに通ったりしていました。
個人使用が可能で、一回の利用料金も数百円程度と安いので、体調の読めない妊婦さんには都度払いがぴったりかもしれません。
是非問い合わせてみてください。
施設A | 18歳以上 1回利用料金330円 |
---|---|
施設B | 20歳以上 1回利用料金220円 |
妊娠中は気をつけなければならないことがたくさんあるので、何かとストレスも溜まりやすいですよね。
ジムに行くのが億劫になるほど体調が優れない時期もありましたが、トレーニングをすることで心身ともにスッキリできた日の方が多かった気がします。
みなさんのマタニティライフが、より充実したものになることを祈っています。

